特許出願の図面には、沢山の符号が付けられています。
例えば明細書で「○○部材1」と記載している場合には、図面に示した「○○部材」から線を引き出して、その線の先に「1」の符号を付けます。
このような要領で、文章で説明した複数の部材の符号をそれぞれ図面に入れていきます。
説明する部材の数が少なければ、符号を配置する位置をあまり気にしなくても図面が分かり難くなることはないかと思います。
ただ、産業用機械のように構造が複雑になってくると、沢山の引出線と沢山の符号で埋め尽くされることになります。
ただでさえ複雑な構造で図面が込み入っているのに、益々分かり難くなりますよね・・・
私の場合は次の2つを意識して符号を配置するようにしています。
(1)符号はできるだけ部材に近いところに配置する
(2)部材と符号との距離は部材の階層に応じて変える
(1)については、引出線をできるだけ短くすることが狙いです。
引出線が長くなるとごちゃごちゃ感が増しますし、なにより部材から符号まで目で追いにくくなります。
(2)については、明細書と図面を突き合わせた時の理解のしやすさを狙っています。
明細書で複雑な構造を説明する時は、まずいくつかの大きな括り(ブロック)に分け、更に各ブロックを細かい括り(部材)に分けていくことが多いかと思います。
この場合、明細書では「ブロック」→「部材」の順に説明しますので、図面ではまず「ブロック」がどこにあるかを掴みたいと思うのが心状ですよね。
仮に「ブロック」の符号と「部材」の符号が同じ列に並んでいると、パッと見た時にどれが「ブロック」の符号なのか分かりません。
このため、「部材」の符号はできるだけ部材に近づけて配置し、「ブロック」の符号はそれよりも遠くに配置します。
そうすると、「部材」の符号が並んだ集合体と「ブロック」の符号が区別されますので、「ブロック」の符号が見つけやすくなります(^^)
ちょっとしたことですが、どうすれば見やすくなるのか意識することが大事なのかなと思っています。