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登録年金通知サービスが導入される!? 

特許は出願から20年、商標は永続的に権利を保有することができます。

ただし、権利を維持するためには、いわゆる年金と呼ばれる特許料(登録料)を毎年払わなければなりません。

払い忘れても、一定期間であれば救済できるのですが、元々の料金の2倍の金額を支払わなければなりません。

更にその期間を超えてしまうと、折角取得した権利が消滅してしまうという、非常に怖い事態になってしまいます。

 

運転免許証の更新ように、「○月×日で権利が切れますので年金をお支払いください」なんてお知らせを特許庁が発信してくれれば良いのですが、これまではこのような運用は取られておらず、権利者(特許事務所)が管理しなければなりませんでした。

期間が長いので、忘れずに管理するのは結構大変です。

 

こんな年金管理ですが、現在特許庁では、「登録年金期限通知サービスシステム」なるものを検討しているようです。

「登録年金期限通知サービスシステム設計・開発及び運用・保守サービス 一式」の仕様書

この仕様書には次のように記載されています(以下、上記仕様書から引用)。

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1.2. 調達の背景
特許権をはじめとする産業財産権を維持するために次期年金納付期限日等までに次年分以降の権利維持年金納付等が必要だが、
特に、中小企業においては権利維持の判断や次期年金納付期限日等の管理が負担となっていること、
個人事業主においては次期年金納付期限日等を忘れてしまい権利失効又は倍額の支払いを招いてしまうといった事例が起きている。
このため、中小企業や個人事業主を中心に、次期年金納付期限日等を知らせて欲しいといった要望が高まっている。

1.3. 目的及び期待する効果
希望する中小企業や個人事業主を対象として、
インターネット及びメールを利用した次期年金納付期限日等を通知するシステムの整備によって、
次期年金納付期限日徒過による権利の失効や倍額支払いを未然に防止することを目的とする。

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これが本格的に運用されると、年金管理の不安感がかなり軽減されますね。

本格運用は、2020 年4 月 1 日スタートとのこと。

弊所も管理している案件が増えてきましたので、これは非常に嬉しいサービスです(^^)

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