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新型ヘアードライヤーから知財戦略を考えてみる

「羽根のない扇風機」で有名なダイソンが、新しい商品を発表しました(コチラ)。

同社初となるヘアードライヤーで、本日から発売開始とのことのことです。

このヘアードライヤーですが、写真のような形をしています。

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写真はダイソンのホームページから引用

写真のように、従来のヘアードライヤーではファンやヒーターが取り付けられている部分に穴が開いています。

これまでのヘアードライヤーとは違った、特徴のあるデザインですね。

従来品とは構造も大きく違っているようですので、実現するためには色々なアイデアが盛込まれている気がします。

ところで、もしデザインやアイデアといった知的財産を保護していなければ、簡単に類似品の参入を招いてしまいます。

そうするとこれまでにかけた投資が無駄になってしまいますので、そうならないように知的財産を保護する手立てを整えていることが予想されます。

という訳で、新型ヘアードライヤーについて調べてみることにしました。

まずはデザインについて見ていきます。

J-Platpatの「意匠公報テキスト検索」で、「出願人/意匠権者」の項目に「ダイソン」、「意匠に係る物品」の項目に「ヘアードライヤー」と入れて検索します。

ヒットしたのは17件。

いくつかご紹介するとこんな感じです。

本意匠と関連意匠

「1」は本意匠、「2~4」は関連意匠として登録されています。

デザインの開発においては、一つのデザインコンセプトから多くのバリエーションの意匠が創作されますが、関連意匠制度を使ってこれらを保護しています。

他にも似たようなものが意匠登録されていましたので、ダイソンとしては今回のデザインを非常に重視していることがうかがえます。

ちなみに17件の中には、こんな意匠も含まれています。

変形

ヘッドの外形が長円や四角のものも意匠登録されていますね。

今回の商品はヘッドの外形が円くなっていますが、仮に長円や四角の類似品が出てきても排除する、という意思の表れかもしれませんね。

長くなってきたので、続きは次回に。

※上記「1~6」の図は、順に意匠登録第1513825号、1527382号、1528275号、1528278号、1520020号、1520019号公報から引用

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