この4月1日から特許異議申立制度がスタートしました。この制度は、特許が付与された場合であっても、一定期間は、第三者に特許の見直しを求める機会を与えるというものです。

たとえば、一度登録になった特許であっても、この特許が認められないとする証拠があれば、その特許は見直される(例えば取り消される)ことになります。実務的には、ライバル会社の有力な特許を無効化する一つの方法になると考えられています。

さて、この一定期間ですが、特許法では「特許掲載公報の発行の日から6月」までと規定されています。

特許掲載公報(特許公報)の発行を確認してから異議申立ての準備を始めても良いのですが、特許公報がいつ頃発行されるのか知っていた方が安心して準備が進められますよね。 ということで、特許査定から特許公報が発行されるまでの期間を調べてみました。

 

特許査定から特許公報の発行に至るまでには、次のステップで進んで行きます。

(1)特許査定(特許庁が行う)

(2)特許料を納付する

(3)特許権の設定登録(特許庁が行う)

(4)特許公報発行(特許庁が行う)

各ステップ間の期間を細かく見ていきます。

(2)は、(1)の謄本の送達があった日から30日以内に行わなければならないと規定されています(特許法第108条第1項)。ただし、納付すべき者の申出による延長(更に30日)が認められている他、職権による延長(3ヶ月程度)も行われているようです(職権延長についてはソースが古い可能性があるので、詳細は特許庁にご確認を)。

そうすると、(1)~(2)の期間は短ければ即日ですが、長いと3~4ヶ月程度になることになります。

(2)~(3)までの期間は、特許料の納付方法で変わってくるとのことです。例えばオンラインであれば、納付してから1週間程度で登録されるようですが、書面の場合は更に時間を要する(例えば3週間程度)ようです。また納付書に不備があれば、そこで特許庁とのやり取りが発生するため、ここでも時間を要する可能性があります。

このため、(2)~(3)の期間は、短ければ1週間程度、長いと1ヶ月以上になることもありそうです。

(3)~(4)までの期間は、これまでは6~7週間程度であったものの、この4月から3~5週間に短縮されているとのことです(特許庁「インターネット広報に関する各種お知らせ」より)。

まとめると、(1)~(4)までの期間は、短ければ1ヶ月程度、長いと半年(またはそれ以上)になります。

 

特許電子図書館(IPDL)時代は、審査経過の反映に1~2ヶ月程度かかかると言われていました。特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)でも同程度だと考えると、ライバル会社の特許がJ-PlatPatで登録査定になったと分かったときには、早ければ特許公報も発行されている(異議申立期間もスタートしている)ことが想定されます。逆に遅ければ、忘れた頃に異議申立期間がスタートすることになります。

特許異議申立制度を利用する際には、これくらいの時間感覚をもっておけばいいのかと思います。